その後の "Five Heartbeats"

バー・ムーンライト がオープンして間もない頃、

ある音楽雑誌で、1991年公開の"Five Heartbeats"という映画のビデオが発売された

という記事を見つけて、ちょうどその頃アメリカに旅行に行く友人に頼んで買ってきてもらいました。

 もちろん字幕なしで見たのですが、あまり言葉が解らなくてもその時の興奮は今でも忘れません。

もともと僕は 70's ソウル・ミュージック、特にヴォーカル・グループが大好きなので、

テンプテーションズやデルズのストーリーを元に作られたこの映画にすっかりハマってしまいました。

その数年後に日本語字幕入りのビデオが発売された時、あらためて内容を把握することができました。

日本では音楽モノの映画は興行的にむずかしいみたいでどこにも上映されなかったのが残念です。

あの「ドリーム・ガールズ」でさえグラミー賞の話題になるまでは、映画館はがらがらで、

ワインのボトルを持ち込んで貸し切りで見たという方もいました。

 とにかくこの "Five Heartbeats"は、Soulファンでなくても、

一人でも多くの音楽好きな方に見てほしい映画です。

残念ながら日本版のDVDは未発売なのですが...

 

そしてその "Five Heartbeats" 以降はどうなった?といえば、

 

Robert Townsend (監督 & ダック役) 

Michael Wright (エディ役)  

Leon (JT役)

Harry Lennix (ドレッサー役)

Tico Wells (クワイアーボーイ役) 

 

メンバーはもちろん役者さんですので、

それぞれいろんな映画に出演してます。調べてみたら、日本未公開が多かったようです。

詳しくは IMDb でどうぞ。


その中でもLeonだけが "Five Heartbeats" の魂を引き継いでいるかのように

次々に音楽映画に出演しています。

 

1998年の "The Temptations" (日本版DVDあり) はTVムービーで、

もちろんあのテンプテーションズの伝記物語。

リーダーのオーティス・ウイリアムスの視点で展開するために

ストーリーはちょっと?な部分もありますが、オススメです。

見所はデビッド・ラフィンの役を演じるLeonで、これがまたスゴイ!!!  

途中で本物を見ているような錯覚に陥るほど鬼気せまる演技にノックアウトされます。

そして、翌年1999年に"Mr.Rock'n'Roll : The Alan Freed Story" (日本版未発売)

というTVムービーでジャッキー・ウイルソン役を好演。

内容は1950年代のロックンロール・シーンに欠かせないDJ アラン・フリードの物語。

2000年も同じくTVムービー "Little Richard"  (日本版未発売ですが昔ケーブルTVでやってた) 

リトル・リチャード役を怪演?し、たて続けに音楽役者ぶりを発揮しました。

オールディーズ音楽映画はLeonにまかせろ!という感じでこの3年間はノリノリでした。

 

この"Little Richard"には、テンプテーションズのアリオリ・ウッドソン (2010年に58歳で死去) が、

ベーシスト役で登場します。

ちなみに、"Five Heartbeats" のエディ役のMichael Wright は、

アリオリのステージングをかなり参考にしたということです。

 

 そしてもう一人 "Five Heartbeats" で絶対忘れてはいけないのが Tressa Thomas。

ダックの妹役での熱唱シーンは何度見ても胸が熱くなります。 

"Little Richard" にもちょっとだけ登場しソウルフルな歌声を披露しました。

その後もミュージカルとかに出演しながら

2010年には "Thyck Glow"という曲でシングル・デヴューしました。

淡々と始まって途中から盛り上がっていくというオーソドックなゴスペル風の曲調で、

映画シーンを少し思いださせます。

近々"Hybrid Soul" というアルバムが出るそうで待ち遠しいです。

 

興味のある方は

Tressa Thomas オフィシャル・ホームページ (音が出ます)へどうぞ。 

 


 

 

おまけ * エディ役のMichael Wright は、

2012年に飲酒運転でパトカーにぶつかり逮捕されてたそうです。

まるで、映画みたいやね...